呼吸について
以前ちらっと書いた呼吸について書きます。今回長くなるので文章詰めてます。
まず呼吸というのは吐く息=呼気と、吸う息=吸気でできていて、これらは自律神経によってコントロールされています。自律神経は人間が意識して働かせているわけではなく、お腹すいた~とか、トイレ行きたい・・とか、眠気とか、生命維持に必要な行動を司っていて、私たちが起きている時も寝ている時もずっと働いています。
普段私たちは何気なく、当たり前に呼吸を繰り返していますが、自分が今どういう呼吸をしているか?というのはあまり気にしていないかもしれません。
自律神経には交感神経(アクティブ)と副交感神経(レスト)があり、呼気は副交感神経、吸気は交感神経の働きによるものです。一般的に緊張している時や怒っている時は交感神経が優位になっていて浅く早い呼吸に、逆にリラックスしている時、安心している時は副交感神経が優位になって深くゆったりとした呼吸になっています。その逆もまたしかりで、浅い呼吸しかしていないと苛々したり、常に不安感がある状態に、深くゆったりした呼吸ができていれば、いつもリラックスして安心感がある状態といえます。自律神経は自身でコントロールすることはできませんが、呼吸は唯一意識してコントロールでき、それによって自律神経に働きかけることができるのです。
仕事中PCや書類と向き合っているとどうしても体は前のめりに、呼吸も浅くなりがちですが、これが帰ってからもPCやスマホをいじっていて前のめりの姿勢がずっと続いていると、ずっと浅い呼吸しかしていないことになり、常に交感神経優位になってしまいます。これでは通常交互に働くはずの自律神経のバランスは崩れてしまいます。長期に渡ってこの状態が続くと、自律神経失調症や鬱にもつながる恐れがあり、そこまでいかなくてもネガティブな考え方になりやすいです。
では交感神経より副交感神経を常に優位にさせていればいいのかと言うとそうではなく、日中活動するとき、集中したい時には交感神経に働いて欲しいのです。つまりどちらかに偏ることなく、必要な時に正しく働くことが大切なんです。
ただ勘違いしてほしくないのは、デスクワークをしていると必ず病気になるとかいうことでもないし、深い呼吸をすれば鬱が治りますよ、とかそういうことでもありません。日頃自分でできるストレッチくらいの感覚でいいと思います。
「自分がどういう呼吸をしているか?」観察することは、「自分がどういう心理状態か?」「どういう行動をとっているか?」に気付くきっかけになると思うし、それがヨガの時いわれる<内観する><気づきをもつ>ことだと私は思っています。